通関士は役に立つ!たった合格率10%でも受かりたかった理由とは?

資格取得って、壮大なロマンがあると思いませんか?

給料が上がったり、いい会社に転職できて一国一城の主になれるんですよ!

資格勉強に入ったらもう妄想が止まりません!

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通関士を取得して海外出張に行くことができ役に立った

通関士を取得して海外出張に行くことができ役に立った

こんにちわ、33歳男で総合商社勤務のサラリーマンです。

私が実際に取得して役に立った資格は、通関士。

この資格は、貿易実務のプロフェッショナルとして必要な知識と、技能についての資格で、具体的には輸出入のルールや、関税(輸出入通関の際にかかる税金)についての知識を、問われる資格です。

商社やメーカー、物流・運輸・小売・流通業では、通関手続きや輸出入に関する税務の知識を生かせる人材が求められており、企業内での貿易実務担当者が取得することが多いです。

我々日本人の生活には、海外との貿易(輸出入)が欠かせないものとなっており、2017年の海外からの輸入額は75兆円超、輸出額は78兆円超を記録。

通関士の資格も、必然的に需要が生じているものと考えられます。

ただし、私も元々は海外との貿易を担当する華やかな仕事とは無縁の一般の営業職。

日々の業務の中で、「出張で海外とか行きたいなぁ~」って完全に不純な思い付きです。

貿易部門への異動を希望するようになり、その足がかりとして通関士の資格に目を付けました。

ただし、この通関士は国家資格で、年によってバラつき激しいですが、合格率が10~20%平均で、一長一短には取れないことが分かりました。

しかも、試験は1年に1回しか実施されません。

それでも、目の前には華麗なる海外出張がニンジンとしてぶら下がっているので、一生懸命勉強し2年がかりで取得。

今は思惑通り貿易部門への異動を果たし、1年に6回くらいは海外出張にも行かせてもらえるようになりました。

しかし、取得して分かったのは、貿易に係る知識は日常の業務にも大変役立っています。

これまでは、貿易の話になったらお手上げで、貿易担当部門に丸投げになっていたのが、ある程度自分で考え・判断して進められるようになりました。

貿易のルールや関税の費用が分かるだけでも、驚く程まわりから重宝されます。

その結果、手柄だけ貿易部門に持っていかれて自分の評価も上がることに繋がり、実際に仕事でも非常にプラスに働きました。

希望の貿易部門へ移動できたのも、資格取得だけでなく業務面での評価もプラスに働いたと考えています。

通関士を役立てるため勉強法を模索して通信講座を選択

通関士を役立てるため勉強法を模索して通信講座を選択

通関士の資格を取得しようと決めてからは、書店やインターネットで情報収集し、様々な学習教材を検討。

先述しましたが、よくよく調べると通関士の合格率は10-20%程度で、生半可な勉強では太刀打ち出来ないなと思いました。

色々と調べた結果、試験対策に必要な情報を網羅している教本に加え、教材DVD、直前模試3回分と過去問題直近2回分の直前模試問題集、関税六法を分かりやすく整理した法令集、学習をサポートする副教材も充実している、産業能率大学 通関士受験6ヵ月通信講座を受講。

教本は、

  1. 関税法
  2. 関税定率法、関税暫定措置法
  3. 通関業法・通関実務

の3つに大きく分かれており、「輸出・輸入とは?」の基本的なところから始まっています。

最初は、イメージが掴みやすい事象から始まりますが、制度・実務的な部分では段々と日常世界を離れていくので、難解な内容になっていきます。

ただ、これは制度や実務が難解なだけで、教本自体が分かりづらいことはないと私は感じました。

難しい部分は読み飛ばしせず根気強く読んでいけば、ちゃんと理解出来るように書いてあるし、そもそもこの難解な内容をこれ以上分かりやすくまとめるのは無理なんじゃないか?ってレベルまで達している内容。

ですから、教本のレベルに加えて受講する本人の知識レベルも大いに影響がある試験なんだなぁと実感しました。

日常的に貿易実務に近い業務に携わっている人、もしくは法律や税金・課税等に触れる機会が多い人は学習がスムーズに進めやすい教材ですし、上記にあまり縁がない人は、やや不利かもれません。

(ただし、縁がないからといって、この教材で勉強出来ないことはありません。)

勉強している最中は分かりづらいことが多いな!と憤慨しながら使ってましたが、終わってみると体系的にまとめてあり、今でもわからないことがあると参考書として活用できる教材になっています。

通関士は役に立ったし費用は会社の補助で0円で取得

通関士は役に立ったし費用は会社の補助で0円で取得

まず、費用面では通信講座一式で、税込38,800円でしたが、私の場合は会社の資格取得支援制度を活用し費用負担はありませんでした。

結論から申し上げると、通関士の資格を取得するまで1年半費やしました。

時系列でご紹介すると


1年目1月
教材が手元に届く。学習開始

【学習方法】

  • とにかく教本を読み進めて理解を深めていく
  • 1時間/日の勉強時間を目安に3ヵ月取り組む
  • わからないところも

1年目4月
教本を一通り読み終わる。過去問・模試をやって自分の実力を確認。→復習を繰り返す。

【学習方法】

  • 最初はびっくりするぐらい問題が解けないので、焦る
  • 過去問解きながら出題傾向を自分なりに分析し、知識の穴を埋めていく作業
  • 1回の勉強時間は2時間くらい確保して、じっくり腰を据えて取り組みました
  • 毎日は出来ないので、週に3~4日は取り組みました。

1年目7月
今年の試験の公示が出される。受験料2,900円とあわせて申し込み。

受験の現実味が出てきて少し焦る。

ちなみにこの時点では、自身予想の合格率30%くらいの手応え。関税の計算問題はほぼ解けるようになるが、知識問題がまだまだでした。

【学習方法】

  • とにかく、過去問と教本を見比べ、不足している知識を補う。(教本だけだど、範囲が広すぎて心が折れてしまう)
  • 1時間/日でなるべく毎日、教本とにらめっこしてました。

1年目10月
いよいよ試験本番。ここまで推定でのべ250時間くらい勉強したはず。時給1000円だと25万円くらいになると思うと、何が何でも合格したい。この時点での合格の自信は50%くらい。いざ受験してみると、例年と比べても難しい

気になる合格基準は…

  • 通関業法、関税法等については満点の60%以上
  • 通関書類の作成要領その他通関手続の実務については満点の55%以上

1年目12月 
HP上で合格発表。

不合格でした。

自己採点の結果は、通関書類の作成は余裕でクリアでしたが、通関業法・関税法等については合否ギリギリ足りないくらいで一歩及ばず。

(ちなみに採点結果は公表されません)

結局、心機一転、翌年再受験して合格したのですが、2年目はモチベーションを保つのに苦労しました。

(このあたりが、年に1回しか試験が実施されない点で、苦労するのかもしれません。)

時給換算25万円分を取り返す、海外出張に行くべく、1年目程ではないですが時間をみてはちょこちょこ勉強。

基礎は出来ているので、試験対策のみを続けた印象です。

次の年の試験は前年の反動か、少し易しくなっていたのもラッキーでした。

通関士は役に立つがモチベーションを保つことが難しい

通関士は役に立つがモチベーションを保つことが難しい

通関士を取得せざるを得ない方へのアドバイスなど偉そうな事は言えませんが、まずはモチベーションを保つことが第一だと考えます。

私のように海外出張に行きたいとの、不純な理由から勉強を始めましたが、結果、業務にも役立つことが出来たのは勉強を続ける上でも幸運でした。

おそらく、不純な動機だけでは2年目は勉強出来ません。

それぐらい覚えることも多い、さらに難解な事柄も多く、心を折られることも多々あるまさに私にとって試練でしたね。

実はこれまでにも、語学検定や他資格の取得はいくつか挑戦していたのですが、通関士の大変さは群を抜いていました。

さすがは国家資格といったとこでした。

最終的にこれだけ勉強したのだから、何が何でも取ってやろうって意地もありましたね。

正直、勉強するだけで、知識がついて役に立つ人もいるかもしれませんが、それだけではもったいない気がします。

やはり、通関士の試験に合格することが重要で肩書きとしても十分なもの。

ちなみに余談ですが、通関士の試験に合格するだけで通関士になれるわけでなく経験をつんで会社を通して財務大臣に対し通関士試験に合格した者を申請・確認を行うことで、正式に通関士として認められます。

ちょっとややこしいですが、通関士試験に合格しただけでは通関士試験に合格した者にしかなれなず、正確に言うと通関士ではないとされています。

ただし、通関士試験に合格しないと通関士になれないので試験があるわけでもありません。

会社に、実務担当者として任命されればいいのです。

話が脱線しましたが、冒頭にも記述した通り、通関士は現代社会において欠かせない資格で貿易関係の仕事をするのであれば一生使える武器になるでしょう。

私自身も資格を取得して、最終的に野望を達成できましたが勉強してる最中はかなり苦しみました。

やはり、自身の今後の人生で武器として使うかどうか?が取得するかの判断材料になるのではないでしょうか?

中途半端な覚悟では、時間とお金を無駄にするリスクも大きい資格です。

また、私のように、取得した結果、憧れの貿易業務についたものの、今度は語学の壁にぶち当たり更に勉強をするハメになったのはまた別の話ですから…。

通関士は役に立つ!合格率10%でも合格したかった理由

最後に要点をまとめておきます。

通関士概要

  • 分野:国際業務
  • 種類:国家資格
  • 勉強:講座・通信・独学
  • 合格率:14.6%
  • 検定料:3,000円

海外出張に行きたい!って動機は、不純でしたね。

笑わせてもらいました。

でも、そういう理由のほうがモチベーションを保てるので私はお勧めします。

私ですか?

私は年収を上げたい、いい就職先に出会いたい、将来独立開業して金持ちになりたいって理由で頑張れました。

是非、不純な理由で頑張ってみてください。